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サイゴン雑記 〜暮らしの断片を拾ってみたら〜 第1回 「はじめまして、頼りになるベトナムの台所!」

2026/06/02

野本瑞穂のサイゴン雑記

サイゴン雑記 〜暮らしの断片を拾ってみたら〜 第1回 「はじめまして、頼りになるベトナムの台所!」

— Vol. 01 —

第1回:はじめまして、頼りになるベトナムの台所!

はじめまして、頼りになるベトナムの台所!

Xin chào。(シン・チャオ)。このコラムを担当するライターの MIZUHO です。
ベトナム・ホーチミンに暮らし始めて、5年ほど経ちました。

読んでくださっているあなたは、もしかして赴任したばかりでしょうか。
それとも、何年も過ごしてすっかり街に慣れてきた頃合いでしょうか。

私がホーチミンに腰を据えたのは、コロナ禍を経て活気ある街を取り戻す時期。何かと圧倒されていました。

ひっきりなしに走るバイク、市場のざわつき、昼の強い日差し、スコール前の湿った風。
でも今は、そのすべてが「生活のリズム」になっています。
知らないうちに、この街に体ごと馴染んできました。

このコラムは、そんな街の拾いものを書き留めた雑記帳です。どうぞお付き合いください。

✦ ✦ ✦

🎧 ベトナムといえば、まずはこちらを。QRコードから音声をお聴きください。

#01 ホーチミンの朝市の音

これ、なんの音かわかりましたか?

ホーチミンにあるローカル市場の入口の音。朝5時すぎには、もう街が全力で動き始めています。

市場の近くに住む私にとって、最初はただの騒音でした。でも今では、このノイズを聞くと、大袈裟に言えば「ああ、今日も生きてるな」を実感させてくれる、おなじみのアラームです。

早朝から始まるカオスは、みるみる育ち、7時すぎにはピークを迎えます。飛び交う言葉、すり抜けるバイク、クラクション。交通ルールなんてあってないようなものの、一定の秩序は満たされている不思議な世界。ここに立つと、なぜか元気が湧いてくるんです。

そして市場の熱気を浴び続けていくと、だんだんお腹が空いてくる。ホーチミンは音だけじゃなく、胃袋まで騒がしくしてくれる街で——

✦ ✦ ✦

お父さんとお母さん、家族で切り盛りしている小さな食堂。ランチに向けて仕込まれた料理が、昼前にはずらりと勢揃いします。

ずらりと並ぶおかず

▲ 昼前のお惣菜コーナー。選ぶのが楽しい。

店先には、アルミの大きなバットが並び、煮魚・炒め物・揚げ物・野菜料理がぎっしり。とにかくラインナップの多さに驚きます。しかも家庭料理の茶色系が多いので、美味しいに決まっている、という安心感が漂います。

ぜひ、のぞいてみて下さい。そこには見覚えのある料理もあるはず。

  • 🍳 ゴーヤーと卵炒め
  • 🥩 豚肉の角煮 煮卵入り
  • 🍗 鶏肉の唐揚げ
  • 🐟 イワシのトマト煮
  • 🥢 ひき肉を挟んだ厚揚げ煮浸し
  • 🫚 鶏レバーの生姜煮

日本の定食屋でも見かけるものですね。とはいえ、やや上級者向きの「謎の貝を炒めたもの」「カエル肉を煮こんだやつ」なども、定番ものとして並んでいたりします。そこはそこでスルーしたり、おつまみ用に少しだけ買ってみたりと自由な選択を。

そして、横には大きな炊飯ジャー。さらに隣には、毎日違うスープを作る寸胴鍋もあり、食欲をそそられます。

指差しひとつで、なんとかなる

こうしたお店は、ランチに人がどっと押し寄せます。しかも、男性客が多い。バイクで駆けつけ「あれとあれ〜」と店主に伝えると、小さなテーブルに山盛りご飯とメイン料理、スープが届く。わしゃわしゃと豪快に口に放り込んでいく見事な食べっぷり。

でも女性も、もちろん利用してますからご安心を。私のようにテイクアウトを頼みに来るお母さんたちも多いので、ひとりで行っても問題なし。

ちなみに私は、夜ごはん用に追加で「あのおかずも」「これも」と、だいたい予定より多く買いがち。いろいろと食べることで、ベトナム家庭料理の味付けもわかりますからね……を言い訳に。

✦ ✦ ✦

✏ MIZUHO’S NOTE

コムビンザン攻略メモ

▶ 便利なひと言

日本語 ベトナム語 読み方
これください Cho tôi cái này チョートイ カイナイ
持ち帰りで Mang về マン ヴェ
おいしい! Ngon quá! ンゴン クア!(← これ言うと喜ばれます)

▶ 費用の目安(ホーチミン ローカル地域)

※都心部・観光地域だとレストラン並みの料金の場合あり

  • おかず1品:30,000〜50,000 VND(約180〜300円)
    ごはん+箸休めの野菜料理と日替わりスープ付き
  • テイクアウトは、おかずだけでも購入可。1品 30,000 VND〜、量を多めにしてくれます

— Next —

ローカル市場でお買い物するときの定番コンビ “ネギとパクチー” の存在感。
嬉しいおまけ?! これが意味するもの、について感じたことをお届けします。

野本瑞穂(NOMOTO MIZUHO)

執筆者

野本瑞穂(NOMOTO MIZUHO)

自己紹介
2021年よりホーチミン在住。 日本では20年以上、テレビの構成作家、ラジオディレクターとして番組制作に携わる。直近ではNHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」「伊集院光の百年ラヂオ」を担当。これまでに200人を超える作家、音楽家、芸人、研究者らへのインタビューやドキュメンタリー制作を通じ、人々の声に耳を傾け、その人らしい言葉を紡ぎ届けてきた。現在はベトナム・ホーチミンで暮らしながら人々の営みや街の空気を観察する日々を満喫。

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