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「オンラインブース」の有効性と「遮音性能」について 活気あふれるベトナムのオフィス環境、Web会議の際、「周囲の話し声がマイクに入ってしまう」「機密情報の会議をする場所がない」「会議室の争奪戦に疲れた」こんな経験をされている方は多いと思います。今、ベトナムの日系企業で、この課題を一手に解決できる「オンラインブース」の導入が加速しています。なぜ今オンラインブースが必要とされているのか、気になる「防音性能」の疑問について、弊社実測データ(D値計測)を元に解説します。 1. なぜ今、ベトナムのオフィスに「個室」が必要なのか [caption id="attachment_846" align="alignnone" width="700"] CRAFTECオリジナルオンラインブース(4名用)- I-GLOCAL様 -[/caption] 【Point 普及の背景】 現在、ベトナムの日系オフィスでオンラインブース設置が急増している最大の理由は、「コロナ禍を経たハイブリッドワーク、の定着によるWeb会議の頻度の爆発的な増加」に対し、従来のオフィス設計のハード面が追いついていないことにあります。 【Reason 求められている理由】 ベトナムのオフィス物件は、音の反響やプライバシーの確保においては脆弱です。 特に駐在員の皆さんは日本本社との定例会議、現地での重要な商談など、「邪魔されたくない」「聞かれたくない」会議は多いはずです。しかし、リモート参加による会議数の増について、現在のオフィスのハード面で会議室の数が足りないというジレンマに陥っております。 自席でヘッドセットをして会議に参加している時、隣席スタッフも電話で大きな声で話し始め、あなたはOnlineでの面談相手に「すみません、周りが少し騒がしくて・・・」などと謝った経験はありませんか?あるいは人事評価や機密プロジェクトの話をするため、本末転倒ですがオフィスの外に出たことはないでしょうか? 【Point:解決策としてのブース】 こうした「音」と「場所」のストレスを、大規模工事でなく解決できるのがオンラインブースです。「あと1部屋、会議室が欲しい」というニーズに、最も手軽で効果的に応えられるソリューションとして選ばれています。 [caption id="attachment_851" align="alignleft" width="1000"] CRAFTECオリジナルオンラインブース(4名用) - DHG様-[/caption] [caption id="attachment_848" align="alignleft" width="1000"] CRAFTECオリジナルオンラインブース(4名用)-FUJIFILM様-[/caption] 2. オンラインブース導入「3つのメリット」 オンラインブースを導入することは、単に「個室ができる」以上の経営的・実務的メリットをもたらします。 会議効率の向上や集中して機密性の高い業務に取り掛かれることを考えれば、ブース導入は業務効率化への「投資」と捉えられるべきでしょう。 [caption id="attachment_849" align="alignleft" width="1000"] CRAFTECオリジナルオンラインブース(シングル用)-ASICS様-[/caption] 【Reason:生産性と信頼性の向上】 メリット①:労動生産性UP 周囲の視線や雑音を遮断することで、短時間で深い集中状態に入ることができます。資料作成や重要メールの返信など、会議以外にも「高集中業務」にも適しています。 メリット②:コンプライアンスの強化 オープンスペースでは防げない「会話の盗み聞き(意図せず聞こえてしまうケース含む)」を物理的に防ぐことができます。コンプライアンスを重視する日系企業では非常に重要です。 メリット③:印象度のUP 静かなブース内の環境からクリアな音声で話すことは、会議に臨む姿勢について相手へ好印象を与えます。 [caption id="attachment_852" align="alignleft" width="1000"] CRAFTECオリジナルオンラインブース(6名用) - PERSOL CAREER TECH STUDIO様 -[/caption] 3. 【実証実験】本当に音は漏れないのか?「ピンクノイズ」テストの検証結果 [caption id="attachment_855" align="alignnone" width="500"] 音漏れ計測の様子。ベトナムでは音漏れ計測が行われることはほとんどありませんが、CRAFTECは計測を行い性能を担保しています。[/caption] 【Point:感覚ではなく数値で見る】 「防音」と謳っても、実際どれくらい音が漏れないかは、メーカーや製品によって異なります。今回は、弊社が得意とする造作オンラインブースで行った「音漏れ検査(Sound Leakage Test)」のレポートをもとに検証します。テストは、人間の耳の聞こえ方に近い、公平な測定を行うために、特殊音源と計測アプリを使用します。ベトナムでは、オンラインブースとは名ばかりで、実際には防音性能が足りていないオンラインブースが沢山存在します。弊社も改良を重ねて現在の造作オンラインブースのディテールに行きつきました。 【Example:テストのスペック】 2026年2月7実施の測定 • 使用音源:ピンクノイズ(Pink Noise) YouTubeの「Pink Noise 10min」を使用。ピンクノイズは「全周波数帯域にわたって均等に周波数が混ざり合った音」であり、低音から高音まで万遍なく防音性能をチェックするのに適しています。 • 計測アプリ:NIOSH SLM 。信頼性の高い騒音測定アプリ「NIOSH SLM」を使用します。これは瞬時の音量だけでなく、等価騒音レベルなどを正確に測ることができるツールです。 • 測定方法: 隣り合った「ブース1」と「ブース2」の片方のブース内で大音量のピンクノイズを再生し、隣のブースへの音漏れを測定し、騒音の差分を算出します。 【Point:数字によるアプローチ】 「なんとなく静か」という主観ではなく、全帯域の音を含むノイズを使って負荷をかけ、ブースの真の遮音性能を数字で証明していきます。 4. 「D値40以上」が示す、会話が“消える”レベルの静寂 【Point:測定結果と判定】 結論から申し上げますと、今回計測されたブースの遮音性能は「極めて優秀(Very low sound transmission)」という結果が出ました。 【Reason:D値(音圧レベル差)の評価基準】 防音性能は「D値」で評価されます。これは「音源となる部屋の音(L1)」➖「受音室の音(L2)」の差で、基準は以下の通りです。 • D ≦ 15:会話の内容が聞こえてしまうレベル • D = 20〜25:会話は聞こえるが、内容は聞き取りにくいレベル • D ≧ 30:良好 【Example:実測データの詳細】 実際の計測結果を見てみましょう。 • ケース1:ブース1で音を出した場合 ブース内で77.8dB(地下鉄車内や怒鳴り声のレベルの音量)のピンクノイズを再生した時、隣のブースは37.5dB(図書館や静かな住宅地レベル)まで減衰。 その差(D値)は40.3dBを記録しています。 • ケース2:ブース2で音を出した場合 同様にブース2で76.0dBを出した際、隣室への音漏れは38.4dBで、D値は37.6dBとなっています。 【Point:ビジネスにおける意味】 基準値である「D=30」を上回る「37〜40」というスコアは、壁一枚隔てて大声で叫んでも、隣では「何か音がしているかな?」のレベルにまでオンラインブースが防音されていることを意味します。 通常のオンライン会議の声量であれば、隣のブースへの会話が漏れる心配はゼロと言ってよいでしょう。 まとめ ベトナムのオフィス環境において、オンラインブースは「あると便利なもの」から、着実に「プロフェッショナルな仕事をするために必要なインフラ」になりつつあります。 実際、CRAFTECが手掛けるオフィスの半数以上の法人様は、弊社のオンラインブースを導入しています。今回のピンクノイズを用いた厳密なテスト結果(D値40.3)は、このブースが単なるブース風のBOX個室ではなく、確かな性能に裏打ちされた「静寂な空間」であることを証明しています。「音漏れ」問題にお悩みの皆さま、ぜひお気軽にご相談ください。
2026/02/10
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ベトナムオフィスはペーパーレス化できるのか? 世界のビジネスシーンでは電子文書化が進んでいます。しかし、ここベトナムのオフィスに目を向ければ、デスクは常に書類の山、バイク便ドライバーが紙の書類の入った封筒の配達や荷受けに毎日オフィスに出入りしています。 「物理的証拠」への過度な依存 ベトナムも電子請求書(E-invoice)の義務化など、政府主導のデジタル化は進んでいますが、契約や発注書類のペーパーレス化は進んでいません。その最大の理由は、「物理的証拠」への過度に依存する商慣習にあります。「原本(Original)に印(Stamp)のある書類が最上位の証拠能力を帯びる」「紙は残る」という古い商意識が色濃く、また税務監査時に「紙で出してください」と言われるリスクを恐れて結局「紙も残しておく」慣例が、ペーパーレス化への足かせとなってます。また、ローカル会社の電子サインの普及率の低さも、双方電子署名による電子保管の機会を阻み、障壁となっています。 インフラとセキュリティへの不安 ベトナムはインターネット普及率こそ高いものの、企業レベルのデータのセキュリティ対策やクラウド活用の理解度は高くありません。「紙の原本を置いておかないと不安」という意識から、ペーパーレス化には踏み切れない企業が多くを占めています。結果として、AIツールを導入しながらも、原本はキャビネットへ眠らせるという、歪なデジタル化が進んでいます。 ベトナムで書類はいつまで保管する必要があるのか? ベトナムの書類保管義務について詳しく見ていきましょう。下記は2026年1月現在(会計法、政令174/2016/ND-CP、改正労働法・個人データ保護法等)の書類保管期限です。ベトナムの税務当局は過去5〜10年分を遡って調査することが一般的で、特に経費の根拠となるインボイスや契約書は一律10年保管運用が安全とされています。電子署名のある電子文書または紙による原本保管が義務ですが、上述のベトナム特有の古い商意識により、オフィスの執務デスクには、現在も「紙の山」があるのが実情でしょう。 会計・税務書類(起算点:会計年度終了日) 最低 5年間 : 会計帳簿の作成に直接使用されない内部管理用の書類。(管理用の入出庫伝票、見積書、社内決裁書など 最低10年間: 会計帳簿の記録、財務諸表の作成の根拠となる証憑類。契約書、インボイス、銀行残高証明書、総勘定元帳、監査報告書、税務申告書など) 永久保存: 企業の歴史的価値・重要性を持つ書類。年度財務諸表原本、国家プロジェクト関連の会計書類、国防・安全保障関連)人事・労務書類(起算点:退職日または作成日) 5年〜10年 : 出勤簿、残業記録、休暇申請、安全衛生教育記録。 70年〜75年:(実質的に長期/永久)従業員の給与台帳、人事記録(履歴書、学歴、雇用契約書、社会保険記録)。 ベトナム公文書局基準で、年金や社会保険の計算根拠書類は長期保管 法務・会社基本書類(起算点:設立日より) 永久保存 : 投資登録証明書 (IRC)、企業登録証明書 (ERC)。会社定款、株主名簿、役員会議事録、出資証明書。ライセンス関係の原本。 運用の重要ポイント 原本保管が原則 : 電子署名がある電子文書を除き、紙の原本保管が義務。 国内保管: 原則としてベトナム国内の事務所に保管。 廃棄の手順 : 期限が切れた書類の勝手な破棄は不可。社内に「廃棄委員会」を組織し、「廃棄議事録」を作成し永久保存。 「手作業」が安価であるパラドックス もう一つの原因は、ベトナムの比較的安価な労働力です。欧米や日本では、紙を管理保管する「人件費」や「オフィス賃料」のコストが極めて高いため、投資をしてでもペーパーレス化を進める経済的な合理性があります。しかしベトナムでは会計や総務スタッフがファイリングして倉庫に運ぶ>コストがDXシステムを運用するコストよりも低く見積もられています。この判断の多くは必要な書類を探し出すまでのロスタイム、保管スペースがオフィス面積を圧迫するデメリットと保管スペースの毎月の賃料、紛失劣化によるコンプラ・リスクを見落としています。 ベトナムでビジネスをされている皆様にとって、本来クリエイティブな業務に割くべきスタッフの労働時間が、紙の取り扱い業務に奪われている実態は、大きな損失と考えるべきでしょう。 今すぐできるハイブリッドな「次の一手」 ベトナムでのペーパーレス化への壁は高く、現実的に非常に困難です。そこで、取り組みやすいのが「セミ・ペーパーレス化」です。「セミ・ペーパーレス化」という言葉があるかどうかはわかりませんが、下記のような一段階緩い基準を設けて社内運用する手法となります。 社内ペーパーレス規則の制定: 税務や契約という対外書類は紙、社内申請承認フローはペーパーレスへ移行。 スキャニングの自動化:AI搭載のOCRで、受け取った紙をすぐデータ化、検索可能にする。「原本至上主義」の再定義: 紙で保管が必要な書類を再定義し、印刷や保管の運用ルールを厳格化。 ベトナムが「紙の山」から解放される日 ベトナムのオフィスが紙の山から解放される日はいつでしょうか?それは、「データの信頼性」を「紙の重み」より高く評するようになれた時だと思います。それがいつになるのかは誰にもわかりません。 あなたのデスクに積まれている「紙の山」は一気に崩すことはできません。今行うべきことは、セミペーパーレス化のマネジメントによって紙の山を低くする試みこそ現実的であると言えます。
2026/02/07
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AI時代、経営者が選ぶべき「勝てるオフィス」とは? (3/3) 異文化マネジメントの救世主としてのAI 最終回は、AIとオフィス環境を適切に組み合わせることで、 オフィスのマネジメント側のビジネスパーソンとして、AIとオフィス空間をどう捉えてべきか、お話させていただきます。 オフィス内の「言葉の壁」は確実になくなっていく ベトナムでの業務において、最大のボトルネックの一つは間違いなく言語でした。 しかしこの数年のAIの進歩で言葉の障壁が急速に低くなってきています。例えば、オフィス内のデジタルサイネージやチャットツールにAI翻訳を組み込めば、日本人経営者のメッセージを、ニュアンス含め瞬時にベトナム語で全社員とオフィスで共有することも簡単にできます。 また、会議にリアルタイム翻訳システムを導入すれば、通訳を介さずにスタッフと熱量の高い議論もできます。 オフィスという空間に「言葉のストレスを感じさせない仕組み」を埋め込むことで、少数の日本人を含む組織のコミュニケーション能力は劇的に向上します。 また、社内のミーティングの全議事録を日々AIに読み込ませていき、定期的に全ての会議をAI分析し、業務改善の指針を立てることも容易です。 求められる新たな要素:オフィスの「メディア機能」とは? ベトナムはジョブ・ホッピングが一般的で、優秀な人材の定着はどの企業でも毎年の経営課題です。 そうした労働市場を相手にするためには、今後は給与条件だけでなく、「ここで働くことが誇らしい」「仲間との時間が楽しい」と感じさせるエンゲージメント醸成の仕組みがより重要になってきます。例えば、オフィスのリフレッシュエリアを広く確保し、ショールームのように自社の技術を魅せるデザインを取り入れるなど、社内ブランディングや社員のモチベーションを高める仕掛けづくりが今後より重要になってくることが予想されます。 オフィスが単なる「事務所」ではなく、ブランドや理念を体感できる「メディア」としての機能が今よりも求められてくるでしょう。 [caption id="attachment_601" align="alignnone" width="1200"] I-glocal様のレセプションのメディア機能は、100名を超えるスタッフが働く様子を来訪者はレセプションの窓から眺め安心することができ、スタッフ様側はI-Glocal社のブランディングに関わっている意識を向上させる仕掛けとなっている。[/caption] [caption id="attachment_409" align="alignnone" width="1200"] CUBE SYSTEM様のメディア的要素の例。来客者が座る会議室から執務エリアのエンジニアスタッフの仕事ぶりが一望できるつくり。業務そのものがブランディングだとゲストと社員が双方向的に感じるオフィス。[/caption] GAやHRに求められる人物像が変わる? ベトナムでは、煩雑な行政手続きや経理処理、備品管理などバックオフィス部門が疲弊しがちです。 ここにもAIの活用が浸透します。 請求書処理、備品発注にAIを活用するようになり、GAやHRスタッフは「社員ケア」や「オフィスマネジメント」などの企業の付加価値を高める業務、エンゲージメント醸成の力が求められていく傾向へ転じることが予想されます。従来型のバックオフィス社員は、地道で細かいタスクを迅速丁寧に仕事することが高評価の対象でしたが、今後は「社員ケア」や「オフィスマネジメント」力への評価ポイントへ比重が移っていくことが予想されます。 「人」を中心に据えたオフィス戦略を 全3回のコラムに共通することは、AIもオフィスもあくまで「人が輝くためのツール」ということです。 AIに任せられることは任せ、人は創造的な仕事を生むコミュニケーションに集中する働き方に変えていく。 そのための舞台の意味合いが徐々に強くなっていくのが今後のオフィスのあり方と予測します。こうした取り組みがオフィス運用の課題となり、近い未来のオフィスの本質となってくるでしょう。 ベトナムという熱気ある市場で、AIという最新ツールと快適なオフィス環境の融合を試みれば、言葉や文化の壁を超えた創造的チームを創れるはずです。 そうした企業のブランディングとエンゲージメント醸成の場としてのオフィスインテリアを考えますと、造作家具がリーズナブルな価格で作れてしまうベトナムでは、オフィスが今後独自の発展を遂げていくことが予想されます。日本的やり方が常に正解と考えがちですが、ここベトナムでは、ベトナム独自のオフィス構築の時代に突入しています。
2026/02/04
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AI時代、経営者が選ぶべき「勝てるオフィス」とは? (2/3) AIが変えるのは「ソフト」だけではない AIの普及は、オフィスのハードウェアにも変化をもたらします。 書類量、デスク配置、会議室のあり方まで、すべてがAIの普及と密接に関わり、それに合わせてオフィスも最適化されていきます。 今回は、AIの普及によって具体的にベトナムのオフィスがどのように変わっていくのか、動向予測をします。 書類収納スペースが「交流スペース」にベトナムでも変わるのか? まず、一般的に起こるオフィスの変化は紙の書類の激減です。 AI-OCR技術の進化により、手書き文字も含めた書類のデータ化が進みます。 経理の請求書処理や契約書管理などがデジタル化されることで、オフィスから巨大なキャビネットが姿を消します。ですが、これは主に他国での話で、ベトナムでは当面は例外となるでしょう。 一方、経済発展が続くベトナムにおいては、労働者がよりよい待遇と労働環境を求めてジョブポッピングする流れが当面続きます。そうした流れの中、社員流失の歯止め、エンゲージメント醸成の場として、オフィスを魅力的にアップデートしていく流れが強まっていきます。ベトナムでも、社員同士のコミュニケーションを促す「ラウンジ」「カフェスペース」快適な「チェア」、従来以上のオフィス像が売り手市場の労働者に対し求められてきます。かつて書類保管や備品倉庫のために費やしていたスペース賃料を、エンゲージメントを深める場への投資に転換していく流れが他国ではありますが、ベトナムでは今後、異なる独自の展開を見せ始めています。 「会議」の概念が変わり、会議室が減る 書類のストックスペースの観点からすると、ベトナムでは書類保管義務から、劇的な進展は当面起こりません。そこで次に着目するのが「会議室」です。 これまで、情報共有に多くの時間が割かれていましたが、AIの台頭により会議は従来型の「情報共有の場」から「意思決定とアイデア出しの場」へ徐々に変化していきます。 その結果、大きな会議室は一部の大企業以外は、古い働き方の象徴的存在として、徐々にプレゼンスが低下していくことが予想されます。 代わりに求められるのは、少人数ですぐに集まれる簡易的な打ち合わせスペース、マルチな機能を果たせるテーブル、オンラインブースです。 これらは、従来型の会議室の床面積を60%近く削減でき、コストを抑えた上で会議の質的変化に柔軟に対応でき、上昇するベトナム都市部のオフィス賃料に対する特効薬となりつつあります。スペースの新たな充実を図るオフィス内の質的変化の流れは、コロナ禍を経た後のAI台頭によりベトナムで独自の変化をし始めており、非常に興味深い動きと言えるでしょう。 AIがレイアウトを「自動生成」する時代 さらに先進的な動向として、オフィスレイアウトをAIが最適化する未来がすぐに来ることも予想されます。 従業員数や部署構成、出社率などのデータを入力すれば、AIが最適な席配置や動線計画を自動生成します。 「このエリアはあまり使われていないから、ミーティングブースに変えよう」といった提案もAIが行うようになるでしょう。 日本国内では、時間帯や業務内容に合わせてAIが照明や空調を制御し、空間を動的に変化させる「適応型オフィス」の導入も進んでいます。 ベトナムにおいては、ここまでの流れはまだ時期尚早ですが、無駄なスペースを削減し、コストパフォーマンスを最大化するリノベーションの例が着実に増えてきました。 可変性とデータ活用が鍵になっていく ここで重要なことは、AI時代のオフィスとは、一度作ったら終わりの「固定の箱」ではなく、 行動データに基づきアップデートし続ける「可変的な空間」としてのオフィスが増えてくることです。 セールスの固定席を廃止し、部分的なフリーアドレス化やABW(Activity Based Working)を導入することも、その第一歩で、最新の働き方に見合ったオフィスの組み替えという柔軟な発想がさらに経営者に求められくるでしょう。 オフィスのエンゲージメント醸成の取り組みは、日頃からオフィス内装業者へ相談し、近い将来のオフィス改修計画のために意見交換を始めている経営者は確実に増えています。 次回は、ここベトナムという地で、日本人経営者がどのようにAIとオフィスを活用して組織を強くしていくべきか、マネジメントの視点から解説します。
2026/01/31
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AI時代、経営者が選ぶべき「勝てるオフィス」とは? 第1回:AIと共存する経営戦略とオフィスの「意味」 AIの急速な進化により、オフィスの役割は「作業場」から「創造の場」へと激変しています。ベトナム在住の経営マネジメント層に向けた、AI時代の新しい働き方と、経営戦略としてのオフィスづくりの動向をレポートします。 なぜ今、オフィスの「再定義」が必要か 近年、日本国内だけでなく世界中で「働き方改革」と「AI活用」が同時進行で加速しています。 特に生成AIの登場は、私たちがこれまで当たり前だと思っていた「仕事」の定義を根底から覆しつつあります。 かつてのオフィスは、情報を集め、書類を作成し、管理する「作業場」でした。 しかし、単純作業やデータ処理をAIが担うようになってきた今、人がオフィスに集まる意味は何かが問われています。 ベトナムで経営の舵を取るビジネスパーソンも、将来のベトナムの急速な労働人口減少や労動意識の変化を肌で感じ始めているのではないでしょうか。 ベトナムにおける将来の労動生産人口の減少がわかっている中、AIを活用した労動生産性の向上は避けて通れない経営課題となります。この AI時代において、オフィスは単なる「低コストな箱」ではなく、企業の競争力を左右していく「投資の場所」へ変化していくことが予測されます。 本連載(全3回)では、AIと共存する未来のオフィス像を、オフィス構築の視点から紐解きます。 AIが担う「作業」と人間が担う「創造」の分離 先に結論を申し上げますと、周知のようにこれからのオフィスワークは「AIに任せる仕事」と「人が行う仕事」に明確に分かれていきます。 具体的には、データ入力、集計、議事録作成といった定型業務は、AIによってすでにその多くが自動化されています。 会議議事録の作成やメールの返信案の作成は、すでにAIが補佐しております。その結果、社員に求められるものは「意思決定」や「創造性」、「感情を伴うコミュニケーション」へよりシフトしていきます。 AIが論理的な正解や高度な推論を瞬時に出す一方、人間は「なぜそれを選ぶのか」という「文脈」を判断する必要性が高まってきます。 つまり、オフィスは効率的に作業をこなす「作業場」の域を超え、「文脈」を判断する者同士が対話し、イノベーションを生み出す「共創」の場へ徐々にシフトしていくことがベトナムでも予想されます。 「行きたくなる場所」でエンゲージメントを向上させる AIが普及し、リモートワークが可能になればなるほど、逆説的にリアルで魅力的な「フィジカル・オフィス」の付加価値は高まっていきます。 その気になれば<どこでも働けてしまう時代>だからこそ、<わざわざ出社したくなるオフィス>を提供する。 特にベトナムのような人材流動性の高い市場においては、魅力的なオフィス環境の提供は、優秀な人材を惹きつけ定着させる「強力な装置」となり得ます。快適なチェア、照明、清浄な空気、BGM、リフレッシュスペース、香り、コーヒーマシーン、スナックコーナー、社員の写真を飾る場所など、五感に訴えるオフィス環境づくりの整備が社員を 「ここで働きたい」と思わせ、今後のAI時代で勝ち残るための経営資源になっていく傾向が増していくでしょう。 [caption id="attachment_566" align="alignleft" width="1200"] RAKUSベトナム様のセカンド・オフィス。リフレッシュエリアにホテルラウンジのラグジュアリーを演出、エンジゲージメントとブランディングを意図的に融合させる試験の場に。[/caption] [caption id="attachment_753" align="alignnone" width="1200"] CRAFTEC新オフィス。執務チェアにUCHIDA社のAJ2とITOKI社のACTの日系チェアを採用。室内に環境音楽が流れ、人間の体内時計に合ったサーカディアン照明を採用。エアバスと同じフィルター性能の空気清浄機を導入し、ベトナム人社員がより働きやすいオフィス環境を自分たちで実験しています。[/caption] オフィスは「企業文化」を醸成する装置としての役割が強まっていく AI時代のオフィスは「企業カルチャーを醸成する装置」へ進化しはじめています。 AIで業務を効率化して生まれた余白の時間を、オフィス内の社員同士の対話やチームコミュニケーションに充てること。 そのための装置としてのオフィスをアップデートしていくことが、これからのオフィスに求められてくることが予想されます。 次回は、具体的にオフィスのレイアウトや機能がどう変わっていくのか、詳細な予測をお伝えします。
2026/01/20
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オフィス賃貸契約の更新解約トラブル集 日本とベトナムでは商習慣が大きく異なるため、こちらが無知であるほどトラブルのリスクは増大します。今回は、ベトナムで実際にあったオフィスの賃貸契約の更新時と解約時のトラブル事例をご紹介します。 事例1:更新拒否で退去を余儀なくされた 「まだ2年目なのに。出て行けと言われたら?」 念願のオフィスを開設して2年。内装にもこだわり、社員も増えてきてようやく事業が軌道に乗り始めた!そんな矢先・・・。契約満了が近づき、当然のように更新を申し出た。日本では自動更新が一般的だから、「このまま使い続けられるだろう」と思い込んでいた。 しかし、オーナーからの答えは。 「更新? できません。このビルは今後自社で使いますから。」 耳を疑った。 内装の減価償却がまだ終わっていない。引っ越しや新オフィスの内装にかかる追加コストを考えると、頭が真っ白に。 せめて移転費用や内装費用の一部を負担してもらえないかと交渉してみたが、 「デポジット(保証金)を返す以外は契約通りです。補償??契約書読んでください。補償の義務はありません。」 日本なら借主に有利な慣習があり、追い出されるケースはほぼない。 だがベトナムでは、オーナーの一存で契約更新の拒否が珍しくないことです。 こうして、事業の安定期に突然の移転を強いられることになる場合もありますので注意しましょう。 なぜ起きる?(背景解説) 貸主優位の商慣習:ベトナムでは契約更新は保証されず「自動更新」は基本的に存在しない。 オーナー都合の変更:所有者が「自社利用に切り替える」「売却する」と決めれば、借主は退去せざるを得ない。 グレードの低いビルほどリスク大:所有者の事情で急な方向転換が起こりやすい。 📌 ここがポイント(教訓) 「更新できる前提」で契約しない。 契約更新不可のリスクを前提に、移転コストを事業計画に織り込む。 日本の感覚で「居続けられるはず」と思い込まない。 契約書に自動更新条項を入れる交渉は難しいため、オーナー都合での退去も想定する。 📝 事前対策リスト 契約更新に関する条文を必ず確認(「更新できる」とは限らない)。 内装投資額は短期間で回収できる設計に。 物件選びの際は「所有者の事業方針」「売却の可能性」も調査。 長期利用が絶対条件なら、グレードの高い物件や信頼性あるオーナーを優先。 事例2:ベトナム語の契約書を読まずサインしてしまった・・・ 「サインしてしまった一枚の契約書が命取りに」 契約の場に出された厚い契約書。すべてベトナム語で書かれていました。 「英語版もありますよ。ただ、公式文書としてはベトナム語が優先です」と伝えられた。 時間も迫っているし、迷いつつも、エージェントの「大丈夫ですよ」という一言で、 細かい条文を読み込む余裕もなく、内容を正確に理解しないままサイン完了。 それから1年後・・・・。 事業が拡大し、広いオフィスに移転する必要が出た。 ところが解約を申し出た瞬間、オーナーはこう言った。 「途中解約??そんなの認めませんよ。そちらの都合で出て行くなら、保証金は没収し、残りの契約満了月までの賃料も全額支払ってもらいます。」 驚いて契約書を読み返すと・・・確かにその条文が! 目を凝らせば、途中解約時の違約金は「残り契約期間の賃料全額」と明記されていたのだ。 「嗚呼、もっと早く確認しておけば…」 サインした一枚の契約書が、会社の資金繰りを大きく揺るがす結果となった。 なぜ起きる?(背景解説) ベトナム語優先条項:契約書が多言語併記でも、最終的にベトナム語版が法的効力を持つケースが一般的。 途中解約は原則不可:ベトナムでは、借主側からの途中解約は基本的に認められない。 強気な貸主の解釈:保証金没収は当然、さらに「残存期間の賃料請求」まで発生するケースが多い。 📌 ここがポイント(教訓) 契約書は必ず専門家や信頼できるエージェントに確認してもらう。 英語併記があっても、ベトナム語が優先される可能性が高い。 途中解約条項は、最も重要かつ見落としがちなリスクポイント。 契約前に「解約条件」「違約金」を必ず確認すること。 📝 契約書チェックリスト ベトナム語優先条項の有無 途中解約に関する条項(賃料何か月分が違約金?残り全額?) 保証金の返還条件 契約更新や貸主都合の解約条件 こうしたトラブルは、日本の商習慣との違いを知らないままベトナムでジャッジをしてしまったことで発生するトラブルです。こうしたトラブルを回避する上では、専門家の意見を仰ぐこと、日本とベトナムの商習慣の違いを事前に知っておくことが大切です。
2025/12/15
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日本と違う!ベトナムのオフィス契約の3つ落とし穴 ベトナムへの企業進出やオフィス移転は初めてという方が知っておくべき、ベトナムのオフィス契約の注意点をまとめてみました。 1. 借主の立場が日本とベトナムで大きく異なる 国ごとの商習慣が異なるように、ベトナムの不動産賃貸も日本と比べると大きく異なります。 ベトナムでは「貸主>借主」という力関係が基本です。 日本では宅建業法や重要事項説明などによって借主を保護する仕組みが整っています。ですがベトナムにはその考え方も業法も日本のようにはなっていません。 借主=企業側が弱い立場に置かれる このことを前提条件としてオフィス構築を考える必要があります。 2.法人設立と賃貸契約の順序に注意 ベトナムでは、 物件(不動産)の賃貸借契約の締結 貸主が提供する書類をもとに法人設立申請 という流れが一般的です。 しかし、貸主の書類に不備があると、契約後でも法人設立ができないケースが発生します。 その場合でも、借主は途中解約で保護されないことが多く、賃貸借契約のリスクを背負うことになります。 3.信頼できるエージェント選びを ベトナムでは日本と異なり、オーナー側が借主の判断を気長には待ってくれない傾向にあります。うかうかしていると、サッと他国の外資企業に手付金を打たれてしまい、検討中の物件が白紙になってしまうことは非常に良くあることです。そうした状況下で短期間で適切なリスクヘッジをし、判断を下すには、物件だけでなく、 ベトナムの商慣習に精通しているか 契約後のリスクに対応できるか こうした視点で頼れるエージェントを手を選ぶことがトラブルを防ぐ大きなポイントとなります。 まとめ ベトナムは「貸主が強い」という商習慣を理解する 契約後に法人設立ができないリスクがある 信頼できるエージェントと組むことでリスクを回避する
2025/12/14
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ベトナムでマネジメントサイドに携わっている方なら誰もがもつ悩み、それが退職者問題です。物価と給与が上昇し続けるベトナムで、退職者を少なくするオフィスマネジメントの重要さが年々増しています。そんな中、直近3年間の退職者ゼロを達成しているStarts International Vietnam 星社長が、COCOROサービスオフィスを開業を機にさらに推し進めている3つの取り組みについて、共有していただきました。 スターツ運営「COCORO」の取り組み(3つの工夫) 💡 エンゲージメントを高める実践例 どれもコストをかけずに始められるものです。 ① 毎朝の発表(朝礼) サービスや時事ネタの共有で「観察力・思考力」を育成 ・スケジュール共有だけでなく、日替わりで「時事ネタ」「サービスで感じたこと」などを発表 ・リーダーや同僚がコメントし、瞬発力や思考力を鍛える場に。 👉 インプットとアウトプットを繰り返すことで、サービス業に必要な観察力・発想力を育成。 実践している内容 ┌──────────────────────┐ │ 朝礼では毎日1つのテーマを発表し、全員でコメントする | └──────────────────────┘ 【1】日めくりカレンダーのIsm 🗣 発表者 → 👤 リーダー&私がコメント (会社の理念を日常に結びつける) 【2】時事ネタ発表 📰 発表者 → 👤 私がコメント ベトナムではニュースを日常体系的にチェックする習慣が日本に比べて弱い傾向にあります。まずはこうした時事ネタ発表でニュースに日常的に興味を持ってもらい、仕事の視点で考える力を養っていきます。 ここでメンバーをランダムに指名してみます。 🎲 指名された人 → 🗨 意見を発表 これは、得意分野でないことでも自分の意見を言えるような瞬発力や思考整理力を鍛える取り組みです。 【3】生活で感じたサービスの質 🛍 発表者 → 👤 私がコメント 私たちは日常的に無意識でもあちこちで様々なサービスを受けています。そうした身近に受けたサービスを切り取って深掘りします。サービスの質はどうだったか?自分ならどんな工夫をしただろうか?サービスを受けた側が感じたことを発言して皆で学び合う。 *例)休日にショッピングをした時の店員の対応で気になったことがあった。それを自分たち の仕事に置き換えた時、どんな教訓があるのかを自分で考えたことを発表。 さらに、出た発表をチームで意見交換。自社のアフターサービス・チームのレベルUPに繋げる。 👥 チーム視点で意見交換 何気ない誰かの意見でもチーム内で意見をまとめさせるようにすると、他人事を自分事と考えていく思考法が育ってきます。これがチーム力UPへ繋がります。 *目の前の課題や出来事を「会社のこと」「誰かの仕事」と切り離さず、 自分に関係があること=自分が責任を持つべきこととして考え、行動するように変わってくる。 【6】全体ディスカッション 💬 チーム全員でコメント 他人事だったものが、自分に関わる事としてチームでの学びが定着し始めると、チーム内の発言も徐々に活性化してきます。発言者の偏りを減らし、皆が意見を述べるようにチームが変わってきます。 🎯 取り組みを通じて育まれる力 STARTSのベトナムでのこれらの朝礼の取り組みは、サービス業として必要な視点と姿勢を日常的に共有する場になっています。 ここで磨かれるのは、次の3つの力です。 ニュースを自分の言葉で話す力 👉 情報を理解し、自分の視点を交えて伝える力 他人の意見に瞬時に反応する力 👉 瞬発的に整理し、自分の考えをアウトプットする力 日常の気づきを仕事に活かす力 👉 生活の中の体験をサービス改善につなげる力 朝礼を変える。これはベトナムでコストを掛けずにできるエンゲージメントの向上方法です。 ② 毎朝の掃除(責任感と時間意識の醸成) ほとんどの企業様は清掃員を雇って定期的にオフィスを綺麗にしていると思いますが、当社は社員全員で共用部を掃除 しています。これは仕事場に 愛着と責任感を持たせること、また遅刻防止にも繋がります。 300㎡の共用部を部門ごとに分担し、毎朝全員で掃除。 ベトナムでは「掃除は専門職がやるもの」という常識を崩し、オフィスに愛着を持たせる。 業務開始とともに掃除を始める→遅刻すると代わりの人が掃除をすることになり、仲間に迷惑がかかるため、自然と時間厳守の文化に変化。 👉 オフィスをきれいに保つ以上に、責任感と一体感を高める効果が生まれます。 掃除導入の6つの目的 オフィスへの愛着を持つ 新しい空間を「自分たちの場」として大切にできる。 汚れに気づき、建材や家具の特性を知る どこが傷みやすいかを理解し、メンテナンス意識が高まる。 他者への気配りを育てる 周囲の動きに気を配る習慣が、サービス業の基本姿勢につながる。 時間厳守の徹底 掃除開始に遅れる=仲間に迷惑をかける → 自然と時間意識が強化。 利用者へのアピール 社員が掃除している姿を見せることで、利用者もきれいに使おうという意識が生まれる。 コミュニケーションの促進 デスクを離れて一緒に作業することで、上司と部下・メンバー同士が気軽に声を掛け合える。朝の表情から気持ちの変化にも気づきやすくなり、1対1の立ち話が増える副次的な効果も。 成果 「掃除は一部の人の仕事ではなく全員でやる」という体験が、社員に新しいチャレンジを共有する一体感をもたらしました。 サービスオフィス事業に直接関わっていないメンバーも「自分が支えたプロジェクトだ」という気持ちを持ち、結果として全体のエンゲージメント向上につながっています。 ③ 週1回のラジオ体操(健康と一体感) 実践内容 サービスオフィスでは「健康デー」を週1回設定。朝9時から、社員全員+入居者の有志が一緒にラジオ体操を行う。 業務外で全員が同じことをやり、体を動かすことで、仲間意識と一体感が自然に高まる。 体を動かす習慣は、健康面のサポートにもつながる。 拡がり 有志による「運動部」も発足。月に1〜2回、休日に集まりバドミントンなどで汗を流す活動を継続している。 日常業務以外で顔を合わせる機会が、職場の空気を柔らかくし、社員間の関係性を深める効果がある。 👉 楽しみながら健康的に働ける文化を醸成し、エンゲージメント向上に直結している。 こうした取り組みの成果は? 直接的な因果関係を断定はできないが、こうした活動を続けてきた結果、直近3年間で退職者がゼロに。 日本人駐在員1名体制を維持しながら、ベトナム人スタッフは6名から12名へと倍増。 オフィスを通したエンゲージメント強化の取り組みが実を結んできている 【📌 オフィスは「コスト」ではなく「投資」】 オフィスは社員の働き方と定着率を左右する大切な箱です。その環境を整えることは、ハード面もそうですが、ソフト面での社員の成長を促すためには、従業員の定着が大きく影響します。これからもこうした工夫を積極的に続けていきたいと思っております。 COCOROのこもったあたたかい空間でベトナムビジネスの加速を。 COCOROサービスオフィス (from the heart by STARRTS) SERVICED OFFICE, VIETUAL OFFICE, CO-WORKING , MEETING ROOM
2025/12/13
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「ラストフロンティア」とも言われているベトナムへいざ進出!ベトナム新法人は通常オフィスとサービスオフィスのどちらが適しているのか、決断の手掛かりをわかりやすくご紹介します。 オフィスの種類と考え方 ベトナムのオフィスは大きく分けると2種類 通常の賃貸オフィスとサービスオフィスでは下記のような違いがあります。 🪑 通常オフィス vs 💻 サービスオフィス 🪑 通常オフィス 💻 サービスオフィス 契約期間 2〜3年(長期) 1か月〜(短期可) 引き渡し スケルトン(内装必要) 家具・ネット完備 コスト ㎡単価は割安 ㎡単価は割高 向いている企業 中長期計画、自由設計 少人数、進出準備、短期利用 通常オフィス 特徴:1棟をオーナーが所有するオフィスビル。 費用の内訳:家賃には管理費や税金(VAT)が含まれるが、光熱費や駐車場代は別。 引き渡し状態:スケルトン(内装なし)。契約後に入居者が内装工事を行う。 契約条件:2〜3年契約が一般的。途中解約は違約金が発生。家賃は3か月ごと前払い。 👉 中長期的に腰を据えて事業を行う企業に向いている。 サービスオフィス(レンタルオフィス) 特徴:机・椅子・ネット環境が整っており、PC一台ですぐ業務開始できる。 付帯サービス:電話受付、コピー・FAX、会議室やパントリーの利用(無料 or 有料)。 契約条件:1か月から契約できるなどフレキシブル。 種類:個室タイプ、コワーキングCo-working space、バーチャルオフィスVertual office。 👉 初期投資を抑えたい、進出準備中、短期利用したい企業に最適。 サービスオフィスは㎡単価では通常オフィスより割高となりますが、 どちらが良いかは「将来的な事業の計画」と「必要とされる面積」で自然と絞られてきます。 📌 どちらのオフィスを選ぶ? こんな企業には通常オフィスがおすすめ → 中長期で腰を据えて事業展開したい → 内装や空間を自由に設計したい 一方、 こんな企業にはサービスオフィスがおすすめ → 進出準備や少人数チームで柔軟に始めたい → 初期投資を抑えてすぐに業務を始めたい オフィスは社員のエンゲージメントを高める場 👥 人材定着に直結する“オフィス選び” ベトナムでは、日本以上に「オフィス環境」は社員のモチベーションに直結します。 コストばかりを最優先してしまい、通勤立地や執務の快適さを軽視し過ぎると、人材が離れてしまうリスクや、募集をかけても思ったように従業員が集まらないこともあります。 通勤事情:「移転で家から遠くなったので辞めます」という退職が珍しくない。 ビルのグレード:トイレや共用部の清潔さが悪化すると、それがストレスで転職につながる。 価値観の違い:会社への“忠誠心”よりも「一緒に働く人」「快適さ」を重視する傾向が強い。 👉 「オフィス環境を整えること=人材定着と成長への投資」と考えましょう。
2025/12/13
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問題の未然防止コンサルタントが教える オフィスマネジメント1 ルールを守らせたいなら「ステップを削れ」 「なぜ、あれほど言ってもやってくれないのか?」 簡単なことのはずなのに、スタッフがなかなかやってくれない。 良かれと思って始めたルールが、まったく定着しない。 そんな経験はないでしょうか?しかも厄介なのは、それがスタッフの「反抗」ではないということです。むしろ、彼らはあなたの指示に心から同意し、やろうと努力している。それでも、なぜか現場では定着しない、うまくいかない…そんな「同意の上で失敗している」パターンに、あなたは悩まされていませんか?原因は、そのルールが人の注意や意識に依存した設計になっているからです。 自分自身が“守れなかった”ルール 私自身が、痛感した話があります。あるとき、私は新規工場の生産立ち上げ準備を担当していました。工場はすでに清掃が行き届いており、内部は清潔。しかし工業団地側の事情で、急遽、外構工事が始まり工場の外周が塵だらけになってしまいました。この工場では本来、「外は外履き、中は上履き」というルールを設けていました。しかし、普段からそれが徹底されていたわけではありませんでした。屋内が汚れることを防ぐべく、私は責任者として「上履きの徹底」を強く再アナウンスしました。出入り口に注意喚起の貼り紙もし、毎朝の朝礼でも念押し。スタッフも「分かりました」とうなずいてくれていました。そんな中、私の管轄の隣の工場で急用があった際に、私自身が上履きのまま外へ出て行ってしまったのです。スタッフに指摘されるまで、まったく気づきませんでした。自分が言ったルールを、自分が守れていなかった。正直、ショックでした。 失敗の原因は「意識の欠如」ではない 「なぜ、自分はこんな簡単なルールを守れなかったのか?」その結論はシンプルでした。 “ステップが地味に多い”からです。このルールを守るには、最低3つの行動が必要でした。 ルールを思い出す(または貼り紙を読んで内容を認識する) 下駄箱まで歩く 靴を履き替える 特に1と2でつまづき易い。急いでいれば、貼り紙は目に入らない。下駄箱が少し離れていれば、「ちょっとだけだから…」とスルーしてしまいたくなる。私はそこで、環境を変えることにしました。外構工事の期間中だけ、下駄箱を出入り口の目の前に移動させたのです。 絵を見ていただければ分かる通り、正直邪魔な位置ですが、それがミソです。結果、出入り口に立った瞬間に下駄箱が視界に入る。自然とルールを思い出し、履き替える流れができました。 私自身の履き替え忘れはゼロになり、スタッフの行動も明らかに変化しました。工事が終わってからも、下駄箱は元の場所ではなく、動線上の目立つ位置に再設置。ルールの定着率が飛躍的に改善しました。 ルールが守られないのは「人間が悪い」のではない このエピソードから学んだことはシンプルなことでした。人の注意力や意識に大きく頼ったルール設計では、行動は定着しない。人には悪意があるわけじゃない。でも「つい、うっかり」「少しだけなら」という気持ちが出るのが人間です。だから、意識ではなく環境で制御するのが現実的なのです。「靴を履き替える」という簡単な動作であっても、必要なステップ数が多かったり不慣れな行動を要求すると実行されにくい。それなら「そのルールで実現したい結果に至るまでのステップをとことん削る」べきです。数を減らすだけではなく、ネックになりやすいステップ自体を無くすこともできれば理想的です。 この考え方は、あらゆる場面に応用できる こうした考え方が適用できるのは、工場だけに限りません。例えば、 新しいチェック表を導入したいとき ミス再発のフローを作りたいとき 報告や記録の習慣を定着させたいとき そのたびに、「新しい手順」を足すのではなく「今のプロセスの中に自然に埋め込めるか?」「敢えてステップを削り、その代わりとなる機能を果たせる変更を物理的に加えることで、目的を達成できないか?」これを問い直すことが重要です。 文化として根づかせるには こうした「省ステップの仕組みづくり」は、暫定的には管理者や駐在員がお手本を見せる必要があると思います。ですが恒久的には、現場のスタッフ自身が考え、実行する文化に昇華させるべきです。 そのために必要なのは、まず1つ、「成功体験」を共有すること。一つの成功事例が、チーム全体の「こうすればうまくいく」という型になります。改善とは、新しい何かを足すことではなく、今あるステップを“減らす”ことから始める。そもそもネックになっているステップ自体をなくすことが出来れば問題は消える。この考え方をチームで共有できたとき、あなたの現場は確実に変わり始めます。 あなたの現場でも試してみてください 今、あなたのチームで「ルールが守られない」「作業が定着しない」ものはありますか?それが3ステップ以上かかる動作なら、まず1つだけ削ってみてください。「決めたのにできない」は、決して“人のせい”ではありません。ルール設計を見直し、省ける部分を省くことで、無理なくできるように変えられるのです。そうやって、守るべきルールは最小の注意力で遵守し、本来優先すべきより付加価値の高い仕事に対してもてる集中力を投下しやすい環境を作っていく。 それが「あるべき姿」です。
2025/11/26
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